岐阜県文化財保護協会 -郷土の文化財を守り、子どもたちに伝えましょう-

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平成29年3月2日に名古屋の文化財を訪ねる研修会を開催しました。

2016年11月4日
今年度の日帰り研修は、東海地方の中心である名古屋の文化財を訪ねる研修となった。
古代の神話にまつわる熱田神宮とその歴史、徳川家の大坂城包囲網のために築かれた名古屋城と城を中心に発達した名古屋の町、そしてその名古屋の近現代を支えた紡績や自動車産業などの産業遺産、これらの文化財を訪ねることで、大都市「名古屋」について考える研修となった。
三月二日、天気予報では雨の予想の中、四九名の参加を得て、大垣、岐阜、関、美濃と回り、最初の見学地「熱田神宮」に到着した。ここでは、まず拝殿で熱田の神々にお詣りした後、三人のボランティアガイドさんから班ごとに、神話から始まって、明治の神仏分離、そして戦争、戦災からの復興の歴史について細かな説明を受け、普段自分たちだけでお詣りするときより、熱田神宮についての理解を深めることができた。
次に宮宿七里の渡し跡をバスの中から見学し、蓬莱軒本店を車窓から見ながら、その名前の由来について説明を受けた。ここから名古屋城三の丸にある能楽堂向かった。その中にある日本料理大森で昼食をとった。お昼を過ぎると、心配された雨もやみ、名古屋城の正門に向かった。
城の正門を入って、ここでも三人のガイドさんから班ごとに分かれて天守閣、本丸御殿などの説明をうけた。復元された本丸御殿の襖絵や節一つない木曽桧の建物は見事であった。今は平和であるが、城はやはり戦いのために建てられており、そこかしこに防御の工夫が凝らされていることを知ることができた。

最後にトヨタ産業技術記念館を訪ねた。ここの展示は繊維機械館と自動車館に分かれている。織物の機械から始まり、自動車王国を築き上げたトヨタのものづくりの歴史を見ることができた。見どころが多く受付で借りたイヤホンガイドの説明をゆっくり聞く時間がなかったのが残念であった。

今回の研修では、神話の時代からの歴史を持つ熱田神宮と宮宿、名古屋の町の始まりとなる城の建設とその城下町の歴史、そして名古屋を中心とするこの地方の近・現代を支えた繊維工業や自動車工業の歴史を見ることで、この地域の成り立ちを一日のうちに振り返ることができる研修となった。


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