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県内現地研修会・博物館研修会を行いました

2025年2月20日

 令和7年2月18日(火)に県内現地研修会・博物館研修会を行いました。今年度は、美濃加茂市のヤマザキマザック工作機械博物館、恵那市岩村町の岩村歴史資料館、国重要伝統的建造物群保存地区の恵那市岩村町本通り(岩村城下町)を訪ねました。34名の方に参加していただきました。寒波が来て寒い一日でしたが、充実した研修会になりました。

研修の概要

ヤマザキマザック工作機械博物館:令和元年に開館した工作機械に特化した博物館で、地上はピラミッド型の入口だけで地下2階が展示室になっています。博物館の方の案内で2グループに分かれて見学しました。まず、D51型蒸気機関車の展示があり、その大きさと迫力に驚かされました。200万㎞以上走ったとは思えないほど、整備塗装されていて、運転席まで見学できました。そのあと、人力式工作機械から順に、蒸気機関を利用したベルト式工作機械、直結式工作機械と19世紀から現在までの工作機械を見学しました。説明とともに、一部の機械は稼働の様子も見せていただき、現在のファイバーレーザー加工機の実演も見学できました。地下1階から併設の工場を見学し、ロボット工作機械で工作機械の部品を製造する様子も見ることができ、工作機械の歴史と進歩を体感できました。

岩村歴史資料館:恵那市教育委員会の三宅係長さんから、1階の岩村城跡鳥瞰図を見ながら、岩村城や岩村の歴史などについて説明を受けたあと、2階の展示室を見学しました。目安箱や岩村城絵図など、展示物について詳しい説明をしていただき、岩村の歴史や偉人について学ぶことができました。江戸時代に描かれた絵図の精密さには驚きました。今年10月に旧岩村町庁舎を改修して「佐藤一斎學びのひろば」がオープンし、その後2階に恵那市歴史資料館ができたあと、この岩村歴史資料館は閉館されるとのことです。

恵那市岩村町本通り(岩村城下町):第1駐車場で3名の恵那市観光協会岩村支部のガイドさんに迎えてもらい、3グループに分かれて、岩村町本通りを見学しました。下町枡形のところで、城下町の様子、城下町と宿場町の違い、「女城主の里」のいわれなどについて説明をしていただき、城下町の雰囲気を感じることができました。閉館時間ぎりぎりでしたが、恵那市文化財の「土佐屋」と「木村邸」を案内していただき、木村邸では3階部分も見せていただき、江戸時代の商家の様子を実感できました。城下町の家々に佐藤一斎の「言志四録」の彫板や女城主に関わる青いのれんがかかり、岩村の歴史を感じることができました。それほど観光化されておらず、生活感が感じられる昔ながらの商家町のよさを味わうことができました。