富山・高岡の現地研修会を行いました
令和8年度宿泊現地研修会「富山・高岡の文化財を訪ねて」を開催しました。今年度は、富山市の国重要文化財「中島閘門」と国登録有形文化財「旧馬場家住宅」、高岡市の高岡市万葉歴史館、国宝建造物がある「勝興寺」と「瑞龍寺」、国重要伝統的建造物群保存地区に選定された鋳物師町の「金屋町」、高岡市有形文化財「高岡大仏」を訪ねました。参加者は33名。2日間とも天候に恵まれ、有意義な研修会になりました。
1 期日 令和8年6月24日(水)~ 令和8年6月25日(木)
2 研修場所の概要
中島閘門(富岩水上ライン):中島閘門は、富岩運河の中央に上流と下流の水位差を調整するためのパナマ運河方式の閘門で、船の運航を助けてきました。産業の発展や富山の市街地造成の目的で造られた富岩運河は、高度成長期に陸上輸送が中心となったため、消滅の危機を迎えましたが、都心のオアシスとして残され、整備されました。中島閘門も復元され、現在は観光船が定期運航しています。環水公園で貸切船に乗り込み、運河を下り、一度船を降りて中島閘門の施設を見学。ガイドさんの詳しい説明で、運河や中島閘門のことがよくわかり、船で水のエレベーターを体験することができました。富山湾に近づくと大きな船舶があり、波で少し船が揺れていました。貴重な体験でした。
旧馬場家住宅・岩瀬の町並み:北前船の寄港地として栄えた岩瀬。今も旧北国街道沿いに明治期に建てられた廻船問屋の町並みが残っています。旧馬場家住宅は、最大規模の住宅で、トオリニワ(土間通路)やオイ(広間)から奥行きのある空間に圧倒されました。財をかけた造りで、往時を偲ぶことができました。



高岡市万葉美術館:万葉集の編者といわれる大伴家持が越中国司として政務をとった国庁跡の近くに建てれられた、万葉集に関する専門施設で、学芸員の説明を聞いた後、映像や展示を自由に見学し、万葉の世界に浸ることができました。
勝興寺:越中一向一揆の拠点の寺で、江戸時代は加賀藩前田家の庇護を受け、伽藍が整備されました。平成10年から23年かけて大修理がされ、往時の伽藍がよみがえっています。令和4年に本堂と式台及び大広間が国宝に指定されました。勝興寺文化財保存・活用事業団の方の案内で、唐門、本堂、式台及び大広間を順に見学しました。本堂の柱は節目を龍に見立てた庶民の寺であること、本堂のつくり、瑞龍寺との違いなど詳しく教えていただきました。
瑞龍寺:加賀藩初代藩主前田利長を弔うために建立され、加賀藩前田家の手厚い保護により伽藍が整備されました。昭和60年から平成8年にかけて大修理が行われ、平成9年に山門、仏殿、法堂が国宝に指定されました。七堂伽藍で山門、仏殿、法堂が一直線に並んでいます。ご住職の見識豊かで巧みな話術に引き込まれ、加賀藩における瑞龍寺の意味や建造物について多くのことを学ぶことができました。



金屋町:加賀藩初代藩主前田利長が、町の繁栄を図るため、鋳物師町をつくり、特権を与えて保護しました。火災を防ぐため、城下とは千保川を挟んだ場所につくられたのが金屋町です。千本格子(サマノコ)の家並みが残り、平成24年に鋳物師町として初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。ボランティアガイド「保与の会」の方に案内していただき、石畳を挟んで鋳物師の家が立ち並んでいた様子をうかがうことができました。
高岡大仏:何度も大火で焼失した木造の高岡大仏。火に強い大仏を再建したいという願いで、高岡銅器で昭和7年に再建されました。高岡銅器の職人の技術の結晶といえるもので、観光客でにぎわっています。ボランティアガイド「やまたちばな」の方から、高岡大仏の歴史や姿、台座下の展示など詳しく説明していただきました。




